【2月21日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)が、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)獲得に際して不正な税金の処理を行ったとされる件について、裁判で審理されることが20日、明らかになった。

 リーグ戦で僅差の首位に立つバルセロナについて、検察は、総額8620万ユーロ(約120億円)とされるネイマールの獲得の際に不正を行ったと主張していた。バルセロナは疑惑を否定している。

 マドリード(Madrid)中央裁判所のパブロ・ルス(Pablo Ruz)裁判官は、「バルセロナは、ネイマール獲得に際して国庫に対する犯罪を行った」との判断を下した。

 この判断に従って、ルス裁判官は国税局に対し、2011年から2013年にかけてのバルセロナの納税申告書を提出するよう求めた。

 裁判官の狙いは、2013年にバルセロナに加入したネイマールが、スペインもしくは母国ブラジルで、その年の納税者として数えられているのかをはっきりさせることにある。

 裁判官は国税局に対して情報提供を求め、ネイマールの契約に絡んで発生した税金と、「ごまかされた」可能性のある金額の詳細を明らかにしようとしている。また、ネイマールの父親に対しても、契約に関わったいくつもの会社から契約書と書類を集め、提出するよう求めている。

 ルス裁判官は「FCバルセロナによる国庫に対する犯罪の可能性については、調査に乗り出すに足る証拠がある」とみなした。

 州検察は、バルセロナがカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のサントスFC(Santos FC)からネイマールを獲得した際の税金のうち、合計で910万ユーロ(約13億円)を脱税したと主張している。

 検察は前日20日、「偽りの契約がいくつかある」があるとコメントしていた。

 一方でバルセロナは、ネイマール獲得に至るまでのどの時点でも法律違反は犯していないと主張し、クラブの潔白を示そうという意思を見せている。(c)AFP