【2月20日 AFP】現在、爆発的な人気を誇る「キャンディー・クラッシュ・サーガ(Candy Crush Saga)」や「アングリー・バード(Angry Birds)」といったモバイルゲーム──これらモバイルゲーム市場を支えているのは、ゲームに夢中になり課金もいとわない人々の存在だという。

 これらのスマートフォンやタブレットで遊べるモバイルゲームは、基本無料でダウンロードできるが、ゲームを有利に進めたり、ゲーム中の待ち時間を短縮するために料金を支払わなければならないケースもある。それでも数百万人の「熱狂的な」プレーヤーたちは課される料金をためらわずに支払うという。

 キャンディー・クラッシュを開発したキング・デジタル・エンターテインメント(King Digital Entertainment)は18日、ニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange)への新規株式公開(IPO)に向けた申請書を米証券取引委員会(SEC)提出したことを発表した。IPOの規模は最大5億ドル(約500億円)だという。

 モバイルゲーム業界は、基本サービスを無料で提供し、より高度な機能を有料とするビジネスモデル「フリーミアム(freemium)」で利益を上げており、今後3~5年は2桁成長が予想されている。

 調査会社IHSのアナリスト、ジャック・ケント(Jack Kent)氏は「(こうしたゲームの成功は、)1つのゲームへの投資に制限がないことが関係している。ゲームはなかなか先に進まないのに、お金はどんどんかかるような仕組みになっている」と話した。

 ケント氏によると、キャンディー・クラッシュやクラッシュ・オブ・クラン(Clash of Clans)といったゲームのアプリ内課金は1~60ドルと幅広い。すべてのモバイルアプリのうち、ゲームが占める割合は40%ほどだが、その売上高になると全体の約80%に跳ね上がるという。

 モバイルゲーム市場の規模についてケント氏は、ソニー(Sony)の携帯型ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PlayStation Portable)」や任天堂(Nintendo)の「ニンテンドーDS」などの市場の2倍以上を誇っていると説明する。(c)AFP/David WILLIAMS