プッシー・ライオットの2人に「治安部隊がむちで暴行」
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【2月20日 AFP】ロシアの女性パンクバンド「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」の最も有名なメンバー2人が19日、冬季五輪開催中のソチ(Sochi)で同日にウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を批判するパフォーマンスを試みたところ、治安部隊に馬用のむちで打たれるなどの暴行を受けたと発表した。
衝突が起きたのは、ソチ冬季五輪のメイン会場から約30キロ北の市中心部。バンドのトレードマークである目だし帽「バラクラバ」にカラータイツを身に着け、別のメンバー1人と共にパフォーマンスを行おうとしたナジェージダ・トロコンニコワ(Nadezhda Tolokonnikova)さんとマリア・アリョーヒナ(Maria Alyokhina)さんは、即座にコサック(Cossack)とみられる治安部隊に取り囲まれた。
その様子を捉えた映像によると、2人はむちで繰り返し打たれ、手荒い扱いを受けていたことが分かる。トロコンニコワさんが地面に突き飛ばされ、コートを投げ付けられる様子も撮影されていた。
ロシア南部では、帝政ロシア時代からの伝統に従い、コサックが警察を支援する様子がしばしば見られる。
アリョーヒナさんはマイクロブログのツイッター(Twitter)に、胸部にできたひどいあざの写真や、治療を受けたソチの病院で隣のベッドで休むトロコンニコワさんの写真を投稿した。
トロコンニコワさんによると、衝突では何らかのスプレーも使用され、夫のピョートル・ベルジロフ(Pyotr Verzilov)さんが特に大きな被害を受けたという。
アリョーヒナさんとトロンコンニコワさんは今回の騒動の前日の18日、窃盗事件に関連して警察当局に身柄を拘束され、数時間後に釈放されていた。(c)AFP/Stuart WILLIAMS