「スティグマジー」で協調行動、構造物を構築するシロアリロボ
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【2月22日 AFP】シロアリのように、リーダーの指令がなくても協調行動で構造物を構築することが可能な小型ロボットについて、米ハーバード大学(Harvard University)の研究者らが13日、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science、AAAS)の年次会合で発表した。
「TERMES」と呼ばれるこの小型ロボットは、ある程度の指示を出せばブロックを運んだり、階段を作ったり、ピラミッドを建設したりすることができる。4年プロジェクトの一環として作られたもので、その詳細は2月13日発行の米科学誌サイエンス(Science)に掲載された。
監督者からの直接の命令に従う代わりに、ロボットは「スティグマジー(stigmergy)」と呼ばれるコンセプトに従っている。これは他のロボットが環境に加えた変化を観察することによってロボット同士が間接的にコミュニケーションを取り、それに基づいて行動するという仕組み。
「要するに、ロボットに建築してほしいものの絵を与えれば良い」と、ハーバード大ヴィース研究所(Wyss Institute for Biologically Inspired Engineering)のジャスティン・ワーフェル(Justin Werfel)研究員は語った。「ロボットが何体あるかとか、ロボットの数に変化があるか、どのロボットがいつ何をするかなどは気にしなくてよい。ロボットたちは全体で、あなたの要求した構造物を構築する」