【2月18日 AFP】ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を批判する楽曲をロシア正教会の聖堂で演奏してフーリガン行為で有罪となり、矯正労働収容所から昨年末に釈放された女性パンクバンド「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」のメンバー2人が18日、冬季五輪開催中のソチ(Sochi)市内で身柄を拘束されたと語った。

 12月に成立した恩赦法により釈放されたナジェージダ・トロコンニコワ(Nadezhda Tolokonnikova)さんとマリア・アリョーヒナ(Maria Alyokhina)さんだが、釈放後に2人が警察に拘束されたのは初めて。トロコンニコワさんのツイッター(Twitter)によると容疑は「強盗」で、「拘束された時は何かをしていたわけでもなく、ただソチの街中を歩いていた」という。

 トロコンニコワさんによると、拘束されたのは2人ともう1人のメンバーで、五輪のメイン会場から約30キロ離れたソチ中心部だったという。メンバーたちはバンドの新曲「プーチンは教えてくれる、母国の愛し方を(Putin will teach you how to love the motherland)」を披露するつもりですでに丸1日ソチに滞在していた。また拘束される前にすでに「五輪関連のパフォーマンス」を行ったというが、詳細については触れていない。

 これまでに2人は、プーチン大統領肝いりのソチ五輪開催を公然と非難し、ボイコットを呼び掛けたことがある。

 トロコンニコワさんの夫、ピョートル・ベルジロフ(Pyotr Verzilov)さんが加わるゲリラアート集団「ボイナ(Voina、戦争)」は、プッシー・ライオットのメンバーの他に、さらに7人が拘束されたと述べている。(c)AFP