【2月18日 AFP】反政府デモが続くタイの首都バンコク(Bangkok)で18日、機動隊とデモ隊が衝突し、警察官1人が撃たれて死亡、他にも複数の負傷者が出ている。

 警察関係者がAFPの取材に対し「警官1人が撃たれて死亡した他、4人が負傷した」と語った。負傷者のうち1人は、爆発による破片で重傷を負ったという。

 治安部隊は同日、反政府デモが包囲している主要省庁の建物を奪還するためデモ隊の排除を開始した。警棒と盾、ヘルメットで武装した機動隊が一掃するために各集会拠点へと動くと、バンコクの主要な観光スポットからほど近い省庁街には、銃声や爆音が鳴り響いた。この衝突で数十人が拘束され、計44人が負傷したという。

 前日、首相官邸の門前に土のうを積み上げ、セメントで固めてバリケードを築いたデモ隊は、官邸前から1時間以内の退去を求めた警察の要求をはねつけた。

 また、タイ国家安全保障会議のパラドン・パッタナタープット(Paradorn Pattanatabut)事務局長によると、エネルギー省庁舎にある別の集会拠点では、デモ隊約100人が国家非常事態法違反で逮捕された。インラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)政権の退陣を求める反政府デモが開始されてから3か月以上が経つ中で、これだけ多くの逮捕者が出たのは初めて。(c)AFP