自由シリア軍、司令官を解任 「戦闘で失敗や不注意」
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【2月18日 AFP】シリア反体制派の武装組織「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」は16日、政権との戦いで「シリア革命が直面した困難」を理由として、組織トップのセリム・イドリス(Selim Idriss)司令官を解任したと発表した。
インターネット上で公開した動画の中で同組織は、イドリス氏を解任し、後任にアブデルイラー・バシル(Abdel al-Ilah al-Bachir)准将を任命したと発表。カッサム・サードアッディーン(Qassem Saadeddine)大佐は、ここ数か月間、司令部は機能していなかったため改革する必要があったと解任の理由を説明した。
シリア反体制派筋がAFPに語ったところでは、2012年12月に司令官に任命されたイドリス氏は、「戦闘での失敗や不注意」、反体制派への「武器供給の不足」をめぐり批判されていた他、「反乱勢力の懸念」からも距離を置いているとして非難されていた。
「穏健派」の反体制組織とされ、欧米諸国の支援を受けている自由シリア軍は、かつてシリアで最も強力な反体制武装組織だったが、その影響力は反体制派内部における確執やイスラム過激派グループの台頭によって弱まっていた。また昨年12月には、米国と英国が自由シリア軍への非致死性装備の支援を停止したことも大きな打撃になっていた。
非政府組織(NGO)のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、3年にわたり続くシリア内戦での死者は、14万人を超えている。(c)AFP