【2月17日 AFP】(一部更新)エチオピアのアディスアベバ(Addis Ababa)からイタリア・ローマ(Rome)に向かっていたエチオピア航空(Ethiopian Airlines)旅客機が17日、ハイジャックされ、スイス・ジュネーブ(Geneva)の空港に緊急着陸した。ハイジャック犯は既に逮捕され、乗員乗客は無事。空港当局によると、犯行に及んだのは副操縦士だという。

 ハイジャックされたのはエチオピア航空ET702便で、ジュネーブの警察当局によると17日午前6時(日本時間同日午後2時)に同地の空港に緊急着陸した。ハイジャック犯とみられる人物の身柄は拘束され、空港は一時閉鎖されたが全て状況は当局の統制下にあるという。

 エチオピア航空は、乗員乗客の安全は確保され、全員無事だとの声明を発表した。現地のAFP記者は、滑走路の端に駐機したハイジャック機から両腕を上げた乗客が次々と脱出し、待機していたバスに乗り込む様子を確認した。スイス通信(ATS)によれば、約200人が乗っていた同機はスーダン上空を飛行中にハイジャックされたという。

■副操縦士の犯行、スイス亡命を希望

 空港当局は、犯行に及び逮捕された男について、1983年生まれのエチオピア人の副操縦士だと発表した。機長がトイレに行った隙に同機を乗っ取ったという。エチオピアで身の危険を感じたためスイスに亡命したいと主張しているという。

 空港には「給油のため着陸が必要だ」と連絡してきたという。着陸後、コクピットの窓からロープを垂らして滑り降りたが、武器は携帯していなかったという。(c)AFP