IOC、夜半の薬物検査への不満はねつける ソチ五輪
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【2月14日 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)は13日、ソチ冬季五輪での薬物検査が夜遅い時間帯に行われることで選手の準備に支障をきたすという不満をはねつけた。
IOCに対しては、オーストリアの五輪委員会がすでに不満を訴え、翌日に滑降の出場を控えていた女子アルペンスキーのエリザベート・ゲルグル(Elisabeth Goergl)が、午後10時55分に薬物検査を受けることを強いられたとしている。
しかし、IOCのスポークスマンであるマーク・アダムス(Mark Adams)氏は、検査の実施に関しては決定事項があり、ゲルグルの検査は普段通りのやり方に従って行われたと語った。
「もちろんその件は認識しているが、これはわれわれの医療の専門家が決めたことだ。われわれは薬物使用を一切容認しない方針を取っており、その一環として、検査は通常午後6時から11時の間に行われる」
「くだんの検査はIOCの規則の範囲内で行われ、世界反ドーピング機関(World Anti-Doping Agency、WADA)の基準にも従っている。したがって、この件についてはこれ以上申し上げることはない」
ロシアのメディアもまた、不満を声高に叫んでいる。ロシアではフィギュアスケートの団体戦で金メダルを獲得し、女子シングルでも優勝の期待がかかる15歳の新星、ユリア・リプニツカヤ(Julia Lipnitskaia)が、薬物検査で夜遅い時間帯を指定された。
ソチ五輪でのIOCによる薬物検査は、大会前の321回を含め、現時点までに1348回が実施されている。(c)AFP