【2月14日 AFP】ソチ冬季五輪は13日、フィギュアスケートの男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、エフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko、ロシア)が負傷により棄権した。

 アイスバーグ・スケーティング・パレス(Iceberg Skating Palace)にプルシェンコの棄権が発表されると、会場は騒然とした。

 団体戦でロシアの金メダル獲得に貢献した31歳のプルシェンコは、フィギュアスケートの男子選手として、史上初となる通算5個目の五輪メダル獲得を目指していたが、6分間のウオームアップで腰を押さえながらリンクを滑るその様子は明らかにおかしかった。

 グループの最初に滑る予定だったプルシェンコは、他の選手が氷上を離れたあと、審判員席に近づいて棄権を表明した。

 それからプルシェンコはお辞儀をした後、声援に手を振って応え、観衆の拍手を浴びながらリンクを去った。

 プルシェンコは今大会で初めて実施された団体戦で、2006年のトリノ冬季五輪以来、自身2個目となる金メダルを獲得した後、腰に痛みを抱えていたと伝えられている。

 プルシェンコは、2002年のソルトレークシティー冬季五輪と、2010年のバンクーバー冬季五輪で銀メダルを獲得している。

 プルシェンコがもう1回メダルを獲得すれば、スウェーデンのギリス・グラフストローム(Gillis Grafstroem)氏を上回り、五輪のフィギュアスケートで最もメダルを獲得した男子選手になるはずだった。

 グラフストローム氏は、1920年から1932年までに五輪のフィギュアスケートで3個の金メダルを含む4個のメダルを獲得している。(c)AFP