イラク首相、アンバル州の親政府戦闘員に警官職を約束
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【2月13日 AFP】イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は12日、イスラム過激派勢力との戦闘を続けるアンバル(Anbar)州の親政府派戦闘員らに対し、警官の職を与えると宣言した。
首都バグダッド(Baghdad)の西にある同州では、当局と対立するイスラム武装勢力や部族民戦闘員と、治安部隊や新政府派の部族民との戦闘が続いており、国連(UN)によると、今年に入ってから最大で30万人が戦闘を逃れて避難民となっている。
マリキ首相はテレビで放映された危機対応策に関する発表で、アンバル州の警察は「(治安部隊の)側に立つ名誉ある部族の息子たち全員を受け入れる」と宣言。ただ、いつ実施するかには言及しなかった。かつて米国と協力して国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の戦闘員と戦い、職を約束された部族民の中には、実際に職を得るまで何年も待たされた人もいた。
反政府勢力は同州のファルージャ(Fallujah)全域と州都ラマディ(Ramadi)の一部を掌握している。フセイン・シャハリスタニ(Hussein al-Shahristani)副首相は12日の記者会見で、ファルージャの戦闘員への補給物資供給を防止する方針を表明。武力攻撃による民間人の犠牲を回避するため「武装勢力の武器と装備が尽きるまで制限を加える」と語った。ただ、ファルージャへの非軍事的補給は引き続き認められるという。(c)AFP/Ammar Karim