【2月13日 AFP】テムズ(River Thames)川の氾濫で洪水被害が拡大している英国は12日、新たに暴風雨に襲われた。これまでに1人が死亡、約15万世帯で停電が起きているほか、首都ロンドン(London)西部にも洪水の恐れが迫っている。同日予定されていたサッカーのイングランド・プレミアリーグでは2試合が中止された。

 イングランド(England)のテムズ川流域では先月末から洪水が拡大し、これまでに住宅1100戸以上に浸水被害が出ている。

 こうした中、イングランドとウェールズ(Wales)の一部地域では12日、秒速45メートルの強風を伴う暴風雨に見舞われた。イングランド南西部ウィルトシャー(Wiltshire)州で、停電をもたらした倒木の処理に当たっていた男性1人が感電して死亡。また、暴風の影響でウェールズを中心に14万7000世帯が停電している。

 また、イングランド北部ヨークシャー(Yorkshire)州では架線トラブルのため通勤電車が停止し、多数の乗客が車内に閉じ込められているという。

 英気象庁はウェールズ西部とイングランド北西部に暴風警報を発令した。イングランド南西部では14日までに70ミリの雨が降る見込みで、テムズ川の水位はところにより過去60年で最高水準に達するとみられ、ロンドン西部の市町村では洪水への警戒を強めている。

 イングランド西部の海岸沿いでも高波による洪水の危険が高まっており、ロンドン西部のバークシャー(Berkshire)州とサリー(Surrey)州の14地域に新たに洪水警報が出された。既に洪水被害が出ているサマセット(Somerset)州でも2か所で引き続き洪水警報が出ている。(c)AFP/Guy JACKSON