【2月11日 AFP】米司法省によると、ロシアのためにスパイ行為を企図した米海軍の元兵士に10日、禁錮30年の刑が言い渡された。

 米バージニア(Virginia)州の検察当局によると、米海軍に20年間務めたロバート・ホフマン2世(Robert Hoffman II)被告(40)は2012年9月と10月に、おとり捜査を行っていた米連邦捜査局(FBI)の職員をロシア人だと思い込んで防衛機密を渡した。

 ホフマン2世被告は潜水艦に配属され、潜在的な敵に関する情報を収集する電子センサーを扱っていた。この任務に就く上で被告は、秘密情報を扱う者に課せられる人物調査に合格し、守秘義務にも同意していた。

 FBIのおとり捜査中、ホフマン被告はロシア側の交渉窓口となる工作員だと思っていたFBI職員に対し「任務支援という形で行う自分の活動への対価、またはリスクや難易度に応じた報酬」を要求したという。

 被告は3回にわたりそれぞれ「機密」「極秘」「慎重を要する情報」を暗号化して保存したUSBメモリーを事前の打ち合わせ通り「木の根元のうろの中」に置いておいた。

 被告は2012年12月に逮捕、昨年春に起訴され、8月にバージニア州で5日間の裁判を経た後にすでに有罪を宣告されており、10日は量刑の言い渡しだった。(c)AFP