【2月11日 AFP】スペイン高裁は10日、チベットでの大量虐殺(ジェノサイド)に関与した容疑などで逮捕状を出した江沢民(Jiang Zemin)元国家主席を含む中国の元党指導部ら5人について、国際刑事警察機構(InterpolICPO)に国際手配を要請した。

 スペインが国際手配を要請したのは江沢民元国家主席のほか、李鵬(Li Peng)元首相、喬石(Qiao Shi)元公安局長、陳奎元(Chen Kuiyan)元チベット自治区党書記長ら5人。

 高裁のイスマエル・モレノ(Ismael Moreno)判事は、5人を中国・チベット自治区(Autonomous Region of Tibet)での大量虐殺、拷問、人道に対する罪で国際手配を要請したと発表した。

 江氏ら5人については昨年11月、スペインのチベット支援団体からチベット人に対する人権侵害で何らかの役割を果たしたとの国際報告があるとして事情聴取を求める訴えが同国裁判所に出されていた。

 スペインの人権団体による中国の元指導部らに対する訴えは、人権侵害に関しては国外で行われた行為であっても司法管轄権がおよぶとする「普遍的管轄権」に基づき受理された。(c)AFP