【2月10日 AFP】 妊娠中の高血圧症やその他のホルモン要因などのために、女性は男性より心臓発作を起こすリスクが高いと、米国の医師らが6日に発表した。

 アメリカ心臓協会(American Heart Association)が、初めて女性向けに作成した心臓発作予防のための新ガイドラインのなかで警告されたもので、女性が心臓発作で死亡する可能性は男性より高いという。

 女性特有の要因としては、妊娠中の合併症や避妊ピルの使用、ホルモン補充療法、偏頭痛、心臓障害などがあげられた。また男性と同じように、高血圧や喫煙、糖尿病は女性にとってもリスクの要因となる。

 ガイドラインはかかりつけの医師や産婦人科医に対し、女性の心臓発作のリスクを見つけて治療する指針を示している。子癇前症(しかんぜんしょう)や妊娠中の高血圧症の病歴がある女性については、心臓発作のリスクが倍増するために、厳格な検査をするよう勧告。また妊娠可能年齢にある女性については、避妊ピルを処方する前には高血圧の検査を行い、喫煙も控えるよう助言すべきだとしている。

 年配の女性については、不整脈の一種である心房細動がないか検査するよう勧告。75歳以上の女性で心房細動がある場合、心臓発作のリスクが5倍になり得るという。

 米国では毎年、約80万人が心臓発作を起こし、その半数以上が女性である。また発作が原因で死亡する人の6割が女性だ。(c)AFP