シリア・ホムスの旧市街で「人道的停戦」、市民83人が避難
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【2月8日 AFP】国連(UN)は7日、内戦が続くシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領率いる政府軍に包囲されている同国中部のホムス(Homs)旧市街の反体制派の支配地域から、市民83人が避難したと発表した。
国連が仲介し、シリア政府と反政府派の間で数か月にわたって行われた交渉の末、3日間の「人道的停戦」が合意に達したことを受け、人道支援ルートの確保と市民の避難が実現したもの。
ファルハン・ハク(Farhan Haq)国連報道官は、避難できたのは女性、子ども、高齢者で、銃声が聞こえるとの報告もあったが避難を開始し、避難は継続中だと述べるとともに、市民らは、国連とシリア赤新月社(Syrian Red Crescent)の職員に付き添われて希望する場所まで搬送されると語った。
ホムスの反体制派の支配地域には病気や負傷で身動きが取れない市民も数多く残っている。国連人道問題調整事務所(UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs、OCHA)のヤコブ・エルヒロ(Yacoub El Hillo)シリア担当調整官によると、こうした人たち向けの人道支援物資の第1便は8日に同地に到着する予定だ。
反体制派の拠点になり政府軍に包囲されているホムス旧市街の一部地域には、2012年6月以降、市民およそ3000人が取り残されていた。(c)AFP