【2月7日 AFP】太平洋を小さな漁船で13か月間漂流し、島しょ国マーシャル諸島にたどり着いたとされるホセ・サルバドール・アルバレンガ(Jose Salvador Alvarenga)さん(37)の出国が、体調が十分に回復していないため延期されることが6日に分かった。

 エルサルバドル出身のアルバレンガさんは、7日の出国が予定されていたが、脱水症状が続いていることから、医師らから延期の勧告を受けたという。

 アルバレンガさんがメキシコから漂流してきたと報じられたことを受け、在フィリピン・メキシコ大使館からマーシャル諸島入りしたクリスティアン・クレイ・メンドーサ(Christian Clay Mendoza)副大使は、アルバレンガさんの代理人として首都マジュロ(Majuro)で記者会見に臨み、回復には時間が必要だと語った。「彼の健康状態を考慮しなければならない。旅行可能な体調に戻り、医師の了承を得ておく必要がある。これから3~4日中に(出国できれば)と期待している」

 記者会見に姿を見せたアルバレンガさんは、両脇を抱えられた姿で登場、階段を上るにも通路を歩くにも介助を必要としていた。「マーシャル諸島の政府の尽力と、ここにいる間私を助けてくれた友人たちに感謝したい」と簡潔な言葉だけ述べると、さらなる検査を受けるため質問は受け付けずすぐさま会場を後にした。メンドーサ副大使によると、アルバレンガさんは「今はあまり多くを語る気分ではない」という。(c)AFP/Giff Johnson