【2月5日 AFP】北朝鮮と韓国は5日、1950~53年の朝鮮戦争で離散した家族らを20~25日に再会させることで合意した。実現すれば、3年ぶりの再会事業実施となる。

 数週間後には、これまで北朝鮮が強く非難してきた米韓の合同軍事演習が控えており、それにもかかわらず南北が合意に至ったのはまれな成果といえる。

 韓国統一省によると、この日両国の代表者が南北軍事境界線にある板門店(Panmunjom)で協議し、今月20~25日に北朝鮮の景勝地、金剛山(Mount Kumgang)で離散家族を再会させることを決定したという。

 両国間では、最も基本的な信頼構築のための措置においても協調を図れない状況が繰り返されており、南北合意が得られればどんなに微細な内容でも楽観的に受け取られるのが常となっている。

 しかし南北がこの離散家族再会事業で合意に至ったのは今回が初めてではない。関係者らは、日程が決まったからといって必ずしも実現するとは限らないと慎重な見方を示している。事実、再会事業は昨年9月にも実施が予定されていたが、選ばれた家族らが金剛山へ出発する直前、韓国の北朝鮮に対する「敵対的」な政策を理由に、北朝鮮は間際になってこれを延期した。

 今月末に予定されている米韓の合同軍事演習をめぐる緊張も解消されておらず、再会に備える家族らがまたしても失望させられるのではないかという懸念も広がっている。北朝鮮側は、演習が実施されれば深刻な事態を招くと警告しており、一方の米韓は中止などあり得ないと断言している。(c)AFP/Giles HEWITT