【2月3日 AFP】親ロシア的な政権の退陣を求めているウクライナの反政権派は2日、死者も出た今回の政治危機を終わらせるため、西側諸国に対し初めて資金援助の実施と仲裁を求めた。

 欧米は反政権側を支援する姿勢を示してはいるが、具体策の実行には至っていない。元経済相で野党指導者のアルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)氏は、キエフ(Kiev)で行われた集会で6万人以上の参加者を前に、今こそ「実際の資金援助」がなされるべき時だと語った。

 欧州と米国は反政権抗議行動への支持を表明し、ウクライナの当局者に対する制裁も示唆している。

■拷問されたデモ参加者は治療のためラトビアへ

 一方、何者かに拉致されて8日間拷問にかけられ、その後森の中に捨てられたと語り国際的な注目を集めていたドミトロ・ブラトフ(Dmytro Bulatov)氏(35)は2日、治療を受けるためラトビアの首都リガ(Riga)に向けて出発した。

 同氏はビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領に対する抗議行動の組織化に関与したとして刑事訴追されていたが、ドイツとリトアニアが同氏を治療すると申し出るなど強い圧力を受けていたキエフの裁判所は出国を許可し、その数時間後に同氏は出国した。(c)AFP/Dario THUBURN, Oleksandr SAVOCHENKO