【2月3日 AFP】ソチ冬季五輪開幕まで1週間を切った2日、開催地のロシア・ソチ(Sochi)ではいまだ観戦客や報道陣向けのホテル全てが建設の途上にあり、急ピッチで最終の仕上げ作業が行われている。

 旧ソビエト連邦崩壊後のロシアで開催される最大のスポーツイベントとなるソチ五輪は、7日午後8時14分(日本時間8日午前1時14分)に開会式が始まる。国際政治とスポーツの両面で大国ロシアの威信をかけた大会だが、刻々と時計の針が進むにつれ、果たして開幕までに全宿泊施設の受け入れ態勢が整うのかとの懸念が高まっている。

 既に現地入りした各国報道陣はチェックインしたホテルで、内装がまだ完成していない部屋を目にすることになった。

 現地では24時間体制で建設作業が続いているが、山間部にある3軒のホテルについては、全く宿泊客を受け入れられる状態にないとの批判が出ている。現在、受け入れ態勢のできている宿泊室数は4万1000室にすぎない。

■「開幕直前に問題はつきもの」

 国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は「まだ幾つか解決すべき問題が残っている」と認めつつ、「五輪直前にはよくあること」と指摘。ソチ五輪組織委員会と緊密な連携を取っており、数日以内にも状況は改善する見込みだと述べた。

 またIOCのマーク・アダムス(Mark Adams)広報部長も、「受け入れ準備がまだ完全には整っていないホテルが数件ある」と懸念を示しながらも、「五輪では瀬戸際になって、何かしら問題が起こるものだ。(ソチでも)問題は現在、適切に対処されている」と説明した。(c)AFP/Stuart WILLIAMS