ウクライナ内閣が総辞職、デモ規制法は廃止
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【1月28日 AFP】(一部更新)ウクライナのミコラ・アザロフ(Mykola Azarov)首相を含む全閣僚は28日、反政権デモで混乱する同国の政治危機を打開し、国の結束を保つためとして、総辞職した。またウクライナ議会は同日、野党を激怒させたデモ規制法を廃止した。野党が中心となって昨年11月から続いている親ロシア政権に対する抗議デモの圧力に、政権側が屈した形だ。
ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領が提示した改革案と妥協案をめぐり臨時議会が開かれる中、アザロフ首相はウクライナの結束を維持するために「個人的な決断」として辞任を決めたと語った。
アザロフ氏の後任は、セルヒー・アルブゾフ(Sergiy Arbuzov)副首相が暫定で務める。他の閣僚は、新内閣が発足するまで職務を続行する予定だ。
欧米の指導者たちからはヤヌコビッチ大統領に対し、真剣な改革を実施するよう圧力が強まっていた。大統領は前日27日、野党指導者らと4時間にわたって協議し、先週施行されたばかりのデモ規制法を廃止することで合意したと発表していた。
ヤヌコビッチ大統領は野党側に対し、ユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)前首相が党首を務める連合野党・祖国(Batkivshchyna)の指導者アルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)氏の首相就任を打診したが、同氏は正式にこれを拒否したとされる。また同じく野党ウダル(UDAR)の党首で元ボクシング世界王者のビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)氏は、ヤヌコビッチ大統領の下で政府に加わることは考えられないと述べている。
首都キエフ(Kiev)市街は28日、野党指導者らの呼び掛けを受け、何日も続いた機動隊との衝突が嘘のように鎮まった。しかしデモ隊が土のうで築いた高さ数メートルのバリケードはあちこちに残っており、市中心部はデモ隊と治安部隊がそれぞれ制している場所がはっきりと分かれている。(c)AFP/Dario THUBURN, Stuart WILLIAMS