脳死妊婦から生命維持装置取り外し、米裁判所が尊厳死認める
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【1月27日 AFP】米テキサス(Texas)州で26日、脳死と診断された妊娠中の女性から生命維持装置が取り外された。裁判所は24日、女性の尊厳死を求め家族が起こした裁判で、マリース・ムニョス(Marlise Munoz)さん(33)の生命維持装置を外すよう病院に命じていた。
ムニョスさんは昨年11月28日、妊娠わずか14週で脳死と診断された。このケースでは、胎児の権利を認めて中絶の減少を図る司法努力の結末と医療機関の権利をめぐり論争を巻き起こった。
ムニョスさんの夫と両親は、ムニョスさんの明白な意志を尊重するとして、人工呼吸器を外すよう求めていた。
しかし、テキサス州フォートワース(Fort Worth)のジョンピーター・スミス病院(John Peter Smith Hospital)は、ムニョスさんの脳が肉体を機能させるという役目を失ったという段階では、まだ死亡したことにならないとして、24日に判決が出されるまで生命維持装置を外すことを拒否し続けた。
しかし病院側はその後、当時22週の胎児が「成長不可能」であることを認める書類を裁判所に提出した。
米国ではテキサス州と他の11州で、その週数にかかわらず、妊娠している女性の生命維持を義務付ける法律がある。(c)AFP