【1月26日 AFP】米AP通信(Associated Press)はこのほど、2012年にフロリダ(Florida)州で発生し、全米で怒りの声が上がった黒人少年射殺事件で起訴され、無罪となったジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)元自警団員に対し、同氏が制作した絵画を売却しないよう求めた。AP通信が著作権を持つ写真を基に描かれたことが明らかであるためだという。

「アンジー(Angie)」というシンプルなタイトルが付けられた問題の作品は、トレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん殺人事件でジマーマンさんを第2級殺人で起訴すると記者会見で発表するフロリダ州のアンジェラ・コーリー(Angela Corey)特別検察官の姿を描いたもの。

 赤とオレンジが基調の作品には、コーリー特別検察官の発言を書き起こしたとみられる「私はこれだけ、米国の司法制度を尊重している──アンジー・C.」とのメッセージが書き添えられている。だが、描かれた検察官の手は、「ひとつまみ」ほどの量を示すようなジェスチャーをしているように見える。

 AP通信の広報担当者、ポール・コルフォード(Paul Colford)氏は声明で、ジマーマン氏が「写真を直接まねたことは明らかだ」と述べた。AP通信はいかなる形であれこの作品が売却されることがないよう求めており、仮に売却されれば損害賠償を請求する方針だという。(c)AFP