【1月25日 AFP】エジプトの首都カイロ(Cairo)で2011年の「アラブの春」民衆蜂起からちょうど3年になる前日の24日、警察本部への自動車爆弾攻撃など4件の警察を狙った爆弾攻撃で6人が死亡した。さらに各都市では軍によるムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領解任に反対するイスラム主義者と軍部支持派の衝突で、少なくとも12人が死亡した。

 防犯カメラがカイロ警察本部の攻撃を捉えていた。白いピックアップトラックが警察本部の外に止まり、出てきたドライバーは待機していた乗用車に乗り込んだ。直後に警官2人がトラックを点検し本部内に入るのが見えた瞬間、爆発の煙と火炎で画面が覆われた。

 警察はメディアが放映した映像が本物であると認め、ビデオに映った警備員らは警報を発するために中に入ったのだ、と付け加えた。爆発で警察本部正面がひどい損傷を受け、地面に大穴が開き、4人が死亡、数十人が負傷した。

 また、この数時間後にカイロ西部の地下鉄駅近くで警察車両の近くで手製爆弾が爆発、警官1人が死亡した。

 さらに2個の爆弾がギザ(Giza)のピラミッド近くで時間を置いて爆発、1つ目の爆弾で1人が死亡し、警官4人が負傷した。2つ目は警察署の外で爆発し、死傷者はなかった。

 今回の爆弾攻撃は昨年7月のモルシ大統領解任以来最悪のもので、シナイ半島(Sinai Peninsula)で遊牧民ベドウィン(Bedouin)の民兵が率いるアンサル・ベイト・アルマクディス(Ansar Beit al-Maqdis)という国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の集団が犯行声明を出している。(c)AFP/Jay DESHMUKH, Samer AL-ATRUSH