【1月24日 AFP】激しい反政権デモで死者が出たウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領は23日、事態の打開策を模索するため野党指導者らと協議した。

 首都キエフ(Kiev)の大統領府で開かれたこの協議について野党側は、5日間の衝突を経て抗議行動がさらに激化する前に当局から譲歩を引き出す最後のチャンスと捉えていた。


 4時間に及ぶ協議を終えた「連合野党・祖国(Fatherland Party)」指導者のアルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)氏は、流血の事態の終結につながる解決策を見出す可能性は「高い」と述べた。


 活動家らによると、これまでにデモ参加者4人が射殺され、別の1人が転落して死亡したという。この危機的状況の収拾を図るため、ヤヌコビッチ大統領は同日、最高会議(議会)に臨時会議の開催を要請した。

 大統領府が出した声明によると、ウォロディミル・リバク(Volodymyr Rybak)最高会議議長は、デモ隊が要求しているヤヌコビッチ政権の退陣と、反発を招いているデモ活動規制法の撤回について最高会議で28日に審議すると発表した。しかしリバク議長は、野党側が強く求めている大統領選挙の前倒しについては言及していない。(c)AFP/Stuart WILLIAMS, Oleksandr SAVOCHENKO