【1月24日 AFP】南スーダンの政府と反乱軍側の双方の代表団は23日、停戦交渉を行っていたエチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)で停戦の合意に達し、24時間以内に戦闘を停止して5週間に及び数千人の死者を出した激しい紛争を終わらせると宣言した。

 南スーダンのサルバ・キール(Salva Kiir)大統領側と、昨年7月に解任されたリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領派の双方の代表団が合意文書に署名すると、立ち会った近隣諸国の仲介者や外交官らから拍手が湧き上がった。

 仲裁に当たってきた東アフリカ地域の準地域機構で平和と安定の促進などを行う政府間開発機構(Inter-Governmental Authority on DevelopmentIGAD)は、停戦を監視する仕組みを構築するとしている。

 同時に政府側は、昨年12月15日に軍内で対立する部隊同士の戦闘が始まった後に収監していたマシャール氏の側近11人の釈放にも同意した。ただし、その詳しい期日は決まっていない。この側近らの処遇が、今回の和平交渉を進める上で大きな障害となっていた。

 反乱軍側の代表団長は、停戦とマシャール氏側近の釈放で合意したことが「南スーダンの恒久平和を目指し、国内の政治対話に真剣に取り組んでいくきっかけになれば」と期待感を示した。

 一方政府側の交渉担当者は、「流血の事態を終わらせる協定に向けて急ぎたい」としながらも、政府軍の離反部隊や民族に基盤を置く民兵から成る反乱軍が停戦合意を順守できるか懸念を示し、「反乱軍にはこれを機に、理性に耳を傾け、暴力で政権を握ろうという野心を捨てるよう呼び掛けたい」と述べた。(c)AFP/Jenny VAUGHAN