【1月23日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相は22日、スイス・ダボス(Davos)で開幕した世界経済フォーラム(World Economic ForumWEF)年次総会(ダボス会議)での基調講演で、以前にも増して主張を強める中国に対し世界が立ち向かわなければ、経済に破滅的な結果をもたらす地域紛争の危険を冒すことになると述べた。

 安倍首相は講演で国際社会に対し、尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島、Diaoyu Islands)をめぐる中国との対立についての日本への支持訴えとみられる発言をした。

「アジア地域での軍事力拡大を抑制しなければならない…でないと、歯止めがきかなくなる」

「アジアで平和と安定が揺さぶられるなら、全世界への波及効果は甚大なものとなる」

「アジアの成長の配当を、軍事力拡張のために無駄遣いしてはならない」

 安倍首相は、中国を名指しにはしていないが、日本の当局者らは事前に、首相演説が有力な会議参加者に対し、中国政府の高圧的な姿勢についての警告となることを知らせていた。ダボス会議には、中国の王毅(Wang Yi)外相が24日に出席する予定だ。