ソチ五輪に攻撃予告、ネットに動画投稿
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【1月20日 AFP】ロシア南部ソチ(Sochi)で来月開催されるソチ冬季五輪を標的とした攻撃を予告する動画が19日、インターネット上に投稿された。イスラム過激派らが集まることで知られるウェブフォーラムに掲載された動画には、露ボルゴグラード(Volgograd)で先月起きた自爆攻撃の犯人とみられる男2人が、さらなる攻撃を警告する様子が映っている。
動画の中で男たちは、「お前たち(露政府)や(ソチ五輪に)やって来る全ての観光客のために、贈り物を用意している」「五輪を開催すれば、お前たちはこれまで流されたイスラム教徒の血の代償として、我々から贈り物を受け取ることになるだろう」などと述べている。
2人の男について、米民間情報機関サイト・モニタリング・サービス(SITE Monitoring Service)は「ボルゴグラードの自爆攻撃犯とみられる」と発表した。
昨年12月にボルゴグラードの鉄道駅とトロリーバス車内で起きた連続自爆事件では、34人が死亡し多数が負傷した。捜査当局は自爆犯について、イスラム教徒が多数派を占める露南部ダゲスタン共和国との関連を指摘している。
■「ロシアは情報を隠している」と米議員
ダゲスタンなど北カフカス(North Caucasus)地方を拠点とするイスラム系武装勢力はロシアからの独立を求めており、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の政権弱体化を狙ってソチ五輪の妨害を明言している。
こうした中、米下院国土安全保障委員会のマイケル・マコウル(Michael McCaul)委員長(共和党)は露モスクワ(Moscow)から米テレビABCの報道番組「This Week」に出演し、「脅迫は本物だ。彼らは五輪攻撃を呼び掛けているのだ。これから、そうした試みを見ることになるだろう」と懸念を表明。露当局も事態を重く見ており警備態勢を強めているとしつつ、非常時の避難計画など対策の改善を求めていく姿勢を示した。
一方、米下院情報委員会のマイク・ロジャース(Mike Rogers)委員長(共和党)は、ロシア側が米情報機関との情報共有に消極的だとして「非常に懸念している」と指摘。「何が脅威で、我々は誰を警戒すればいいのか、ロシア側は我々に全容を明かしていない」と述べている。
ソチ五輪は2月7日に開幕する。(c)AFP