児童への性的虐待で2年間に400人が聖職失う、バチカンが公表
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【1月19日 AFP】バチカン(ローマ法王庁)は18日、カトリック聖職者による児童への性的虐待の報告急増を踏まえ、前ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)が在任時の2011~12年に400人余りが聖職を失ったことを公表した。
フェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)広報局長がAFPに語ったところによると、こうした聖職者は11年は約300人、12年は約100人だった。一部は懲戒手続きの結果解任され、残りは願い出て教会を去ったという。また、ベネディクト16世がヨハネ・パウロ2世(John Paul II)の後継者に選出された05年から11年の数年間にも、多数の関係者が聖職を失った。
ただ、米国を拠点とする聖職者による性的被害者の救済ネットワーク「Survivors Network of Those Abused by Priests、SNAP)」は、懲戒手続きが不十分だと主張。SNAPは声明で「法王は性犯罪を実行した聖職者にとどまらず、性犯罪を隠している聖職者の解任に乗り出すべきだ。それまで現状の変化は余りないだろう」と述べた。(c)AFP