予算案で大乱闘、デモ対策法案も強行採決 ウクライナ議会
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【1月17日 AFP】ウクライナ議会は16日、2014年度予算案をめぐり、与党議員と予算案成立を阻止しようとする野党議員の間で乱闘が発生し、けがで血を流す議員も出るなど大混乱となった。こうした中、与党は公共施設の封鎖を最大5年の禁錮刑の対象とすることや議員の訴追手続きの簡素化を認める法案の採決を強行。賛成多数で可決した。
ウクライナでは、ロシアへの歩み寄りを強めるビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領の政権が15日、ロシアが主導する関税同盟への参加を可能とする政策を承認している。一方、親欧州連合(EU)派の野党や市民は、ヤヌコビッチ政権に対する抗議デモを2か月近く続けている。
新法には、マスクやヘルメットを着用してのデモ参加を罰金や予防拘禁の対象にすること、インターネット上での中傷拡散に罰金または最大で懲役1年の実刑を科すことなども盛り込まれており、野党は政府がこの新法をデモ鎮圧に利用するのではないかと警戒を強めている。(c)AFP