AFPの取材にサター氏が語ったところによると、同氏は昨年12月5日、旧ソ連邦のウクライナで続く親欧州連合(EU)派の野党による反政権デモを取材するため、同国首都キエフ(Kiev)に向けて出発。だが同月25日になり、ロシアに再入国するための新たなビザの発給が「ロシア国内における存在が望ましくない」との理由で拒否されたことを知った。

 一方のロシア外務省は14日の声明で、「サター氏はロシアの移民法に違反しており、同氏自身もそのことを認識しているはずだ」と主張。「サター氏はロシアの移民法への重大な違反をしたため、(複数回の入国が認められる)マルチエントリービザの発給を拒否された」と説明している。現在のロシアの法律により、サター氏には向こう5年間、新たなビザの申請が認められない。

 露外務省によると、サター氏は昨年11月21日に入国した際、記者用のマルチエントリービザを受け取るため、連邦移民局(Federal Migration ServiceUFMS)に「速やかに」申告する必要があった。しかし、サター氏がUFMSを訪れたのは同月26日だったという。(c)AFP