酷暑の全豪オープン、失神や嘔吐する選手も
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【1月15日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)で開催中の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)では14日、記録的な猛暑の中で試合が行われた結果、選手が失神や嘔吐に苦しんだり、ボールボーイが倒れるなどの事態となった。
これについて選手からは怒りの声が上がり、ファンの多くは観戦に訪れるのを控えた。
気温が摂氏42.2度に達し、ラバーのコートに置いたボトルが溶けるまでになったこの日は、プレーするには過酷な環境となり、中には試合が続行されたことに憤りをあらわにする選手もいた。
フランスのブノワ・ペール(Benoit Paire)との試合中に目まいを起こして意識を失い、治療を受けたものの敗れ去ったカナダのフランク・ダンチェビッチ(Frank Dancevic)は、この日のプレー環境は「人間に耐えられるものではなかった」と怒りのコメントを発した。
「選手やファン、誰にとってもいい状況ではなかったはずだ。選手が何人も棄権したり、倒れたりするのを見ただろう」
「異常をきたす選手がこれだけたくさんいて、暑すぎてプレーできないと言ってる選手もいるのに、大会側はこのまま試合をこなしていくつもりなんだ。死人が出るまではね」
奈良くるみ(Kurumi Nara)と対戦した中国の彭帥(Peng Shuai、ポン・シュアイ)は、けいれんを起こして嘔吐したにもかかわらず、歩けないと申し出ると、時間稼ぎをしたとして反則を取られた。
彭は「エネルギーが尽きた。走れなかったし、サーブも打てなかった。こんな状況ではテニスをするのは不可能だった」と、敗戦の原因は暑さにあったと語った。