自警団が麻薬カルテルから町を奪還、メキシコ
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【1月14日 AFP】メキシコ西部ミチョアカン(Michoacan)州のヌエバ・イタリア(Nueva Italia)で12日、激しい銃撃戦の末、自警団が麻薬カルテルから町を奪還した。
100台以上のピックアップトラックに乗り込んだ自警団のメンバー数百人は、ヌエバ・イタリアの町役場に到着した際、ここに拠点を構える麻薬カルテル「テンプル騎士団(Knights Templar)」と見られるグループから銃撃されたという。
ラ・ルアナ(La Ruana)の農業従事者で自警団リーダーのハイメ・オルティズさん(47)は「2か所から銃撃を受けた。銃撃戦は約1時間半続いた」と述べ、自警団員2人が負傷したことをAFPの取材で明らかにした。人けがないヌエバ・イタリアの一部歩道には流血の跡が生々しく残っていた。
同州では、武装自警団結成の動きが約1年ほど前から活発化しており、過去数週間に麻薬カルテルから州内複数の町を奪還している。
過去7年間に約7万7000人が死亡している同州での麻薬戦争は、約1年前に発足したエンリケ・ぺニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領政権にとって大きな治安上の課題となっている。
ぺニャニエト大統領は、昨年5月に数千人の軍部隊や連邦警察を同州に派遣していたが、暴力事件を根絶することはできていない。
一方の自警団は、同州内のライムとアボガドの生産が盛んなティエラ・カリエンテ(Tierra Caliente)と呼ばれる地域のテンプル騎士団が拠点としている人口約12万3000の町アパトシンガン(Apatzingan)を包囲したという。(c)AFP/Leticia PINEDA