【1月12日 AFP】12日の中国国営メディアによると、雲南(Yunnan)省香格里拉(シャングリラ、Shangri-La)県の旧市街「独克宗(Dukezong)」で11日に大規模な火災が発生し、300棟近い建物が焼失した。

 北京晨報(Beijing Morning Post)は、チベット族の居住地で1300年の歴史を持つ独克宗の3分の2が焼けたと伝えた。また、雲南省政府系ニュースサイト「雲南網(Yunnan Net)」によると、木造家屋を中心に242棟が全焼し、延焼を食い止めるため43棟が取り壊された。

 雲南網は当局者の発言を引用して、被害状況は「著しく深刻」で、被害総額の最終推計はまだ出ていないと報じた。死者は今のところ報告されていない。

 同県はチベット語でギャルタン(Gyalthang)と言われ、英作家ジェームズ・ヒルトン(James Hilton)の小説「失われた地平線(The Lost Horizon)」(1933年)に登場する桃源郷のモデルとされ、観光客を集めている。(c)AFP