イスラエルの刑務所から運んだ夫の精子で妊娠出産、ガザ地区初
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【1月12日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で10日、イスラエルの刑務所からひそかに持ち出された夫の精子で妊娠した妻が男の子を出産した。受刑者支援団体の関係者が同日、AFPに明らかにした。
こうした出産の前例はヨルダン川西岸(West Bank)で数件あるものの、ガザ地区では初めて。今回出産したのはガザ地区北部ベイトハヌン(Beit Hanun)出身の受刑者タメル・ザネン(Tamer al-Zanen)さん(29)の妻ハナー・ザネン(Hanaa al-Zanen)さん(26)。
生まれてきた赤ちゃんはザネンさん夫婦にとって第一子で、ハサン(Hassan)と名付けられた。関係者は「これは受刑者たちと、父親になるという彼らの意志にとっての勝利だ」とコメントした。
家族によると、当時新婚3か月だったタメルさんは2006年にイスラエルの裁判所から禁錮12年の判決を言い渡されて収監されている。約5000人のパレスチナ人がイスラエル国内で収監されているが、配偶者の面会は認められていない。(c)AFP