【1月8日 AFP】化学兵器の廃棄に向けた作業が進められているシリアで7日、化学兵器の国外搬出が始まった。化学兵器関連施設の査察を行う国連(UN)と化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical WeaponsOPCW)の合同派遣団が同日、発表した。

 OPCWは、「優先的に廃棄する化学物質の一部が、(保管されていた)国内2か所から確認のためラタキア(Latakia)港に移され、今日(7日)デンマークの貨物船に積み込まれた」と述べた。当初、国外搬出の開始期限は昨年12月31日とされていたが、その期限から8日遅れの開始となった。

 積載を終えた同船は、国際水域へと向かった。今後は、中国・デンマーク・ノルウェー・ロシアの艦艇による護衛の下、公海上で待機し、ラタキア港に化学物質が届いたタイミングで再度、同港へと回収に向かう。搬出された化学物質は、イタリアの港で米国船に移された後、海上で処分されることになっている。(c)AFP