【1月7日 AFP】南極海で氷に阻まれ立ち往生したロシアの調査船「アカデミック・ショカリスキー(MV Akademik Shokalskiy)」号の乗客救出を支援し、同じく動けなくなった中国の砕氷船、雪龍(Xue Long)号が7日、氷からの脱出に成功した。

 雪龍号に乗船している国営新華社(Xinhua)通信の記者によれば、前週3日までに身動きできなくなった雪龍号は、開放水域に逃れることができた。雪龍号を取り囲んでいた氷は、最大で同号の砕氷能力の3倍に当たる4メートルの厚さがあった。

 先月24日に南極海で立ち往生したショカリスキー号に乗船していた74人のうち乗客52人は年明けの2日、雪龍号が搭載していたヘリコプターによって、全員無事救助されており、現地時間の7日夜に南極にある豪ケーシー(Casey)基地に到着するという。さらに2週間以内にオーストラリアへ戻る見込みとなっている。

 一方、ショカリスキー号の船内には今も乗組員22人がとどまっている。

 雪龍号が脱出できたことで、ショカリスキー号だけが氷の中に取り残されたことになるが、米沿岸警備隊(US Coast Guard)の砕氷船ポーラースター(Polar Star)号が現地に向かっており、12日に到着すると予想されている。(c)AFP