【1月6日 AFP】中東を歴訪中のジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は5日、自身が仲介役を務めるイスラエルとパレスチナ和平交渉の枠組みについて、サウジアラビアからの支持を得られたと発表した。

 ケリー長官は和平交渉について協議するため、年明けからイスラエルとパレスチナ自治区を訪問。中東歴訪の4日目となる同日、ヨルダンとサウジ訪問に先立ちエルサレム(Jerusalem)で記者会見し、米国は偏向的だとのイスラエルとパレスチナの主張について、 和平の合意内容は「公平かつ均衡のとれたもの」になると言明した。

 また、両者間で相対する要求の妥協点を探る仲介役を、パズルを完成させる努力になぞらえた。「さまざまな核心的な問題も、最終的には全てがモザイクやパズルのように、ぴったりとはめ込まれていく。様々な問題を1つ1つ、ばらばらにしてはおけない」

 ケリー長官は次に、ヨルダンとサウジアラビアを訪れ、両国の首脳にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相とパレスチナ自治区のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長との間を集中的に往復して行ってきた協議の進捗状況を説明した。

 エルサレムから空路でヨルダン首都アンマン(Amman)に到着したケリー長官は、アブドラ・ビン・フセイン国王(King Abdullah II)およびナーセル・ジュデ(Nasser Judeh)外相と1時間以上かけて会談した。

 ケリー長官のヨルダン訪問について米国務省高官は、イスラエル、パレスチナとの最終地位交渉の枠組み交渉に関してヨルダン側と協議するためだと説明した。

 引き続き同長官はサウジアラビアを訪問。アブドラ・ビン・アブドルアジズ国王(King Abdullah bin Abdul Aziz)らと3時間近く会談。会談後の共同記者会見でケリー長官は会談を「非常に生産的だった」と評価し、「国王からは励ましだけでなく、われわれの(和平交渉仲介での)努力に対する支持を得られた」と述べた。サウド・ファイサル(Saud al-Faisal)外相も「素晴らしい会談だった」と語った。

 ケリー長官はサウジアラビアから再びエルサレムに向かう前のリヤド空港で、和平交渉の「枠組み合意構築の支援に対する意義ある関与について、アラブ連盟(Arab League)とサウジアラビアの各人に感謝する」と述べた。(c)AFP/Jo Biddle