【1月6日 AFP】英国のマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元首相が「完璧な」髪形を維持するためには徹底した努力が必要だったことが、3日に公開された資料により明らかになった。平均して3日に1回美容院に通い、あのふんわりとしたヘアスタイルを手直ししていたようだ。

 30年が経過し、英国立公文書館(The National Archive)が同日に公開した1984年のスケジュール帳によると、元首相はこの1年間に118回、美容院に行っていた。さらに同年6月にロンドン(London)で開催されたG7サミットの前後にはさらに、5日連続で美容院に行っていた。

 一方、スケジュール帳からは、元首相が評判の通り「仕事中毒」だったことも分かる。オーストリアとスイスで過ごした2週間半ほどの夏季休暇の間も、のんびりすることはなかったようだ。この「休暇」の間に、旧西ドイツのヘルムート・コール(Helmut Kohl)元首相やオーストリアのフレート・ジノバツ(Fred Sinowatz)元首相、国連(UN)のクルト・ワルトハイム(Kurt Waldheim)元事務総長、当時のスイス連邦大統領など、各国の指導者などと会談したほか、銀行家らとの夕食会に出席したり、ボール紙の製造工場を視察するなどしていた。

 またこの期間中には、午前中に仕事をしたり、手紙を書いたりして過ごした日もあれば、スケジュール帳に「図書館で仕事」と書き込まれていた日もあった。

 午前中に「水泳、のんびりする」と書かれていたのは1日だけ。午後に「休息」を予定していたのは3日だった。しかし、それでも美容院の予約は8回入れていた。

 英国で唯一の女性首相として1979年から1990年まで在任したサッチャー氏は昨年4月、87歳で死去した。(c)AFP