P・ウォーカーさんの車、時速160キロ超で激突 検視報告書公表
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【1月6日 AFP】人気カーアクション映画「ワイルド・スピード(Fast and Furious)」シリーズへの出演で知られ、昨年11月30日に交通事故で死亡した米俳優ポール・ウォーカー(Paul Walker)さん(40)が乗っていた車は、時速160キロ以上で衝突し、衝撃により真っ二つに割れかけていたことが、公表された検視報告書により分かった。
検視当局が今月3日に公表した報告書には、ウォーカーさんの遺体は本人と判別できないほど焼け焦げた状態だったことなど、事故の詳細が生々しく説明されている。
ウォーカーさんは、自身が参加するチャリティーイベントが行われていた米ロサンゼルス(Los Angeles)郡サンタクラリタ(Santa Clarita)で、同じ事故で亡くなった友人のロジャー・ローダス(Roger Rodas)さんが運転していた40万ドル(約4200万円)相当の2005年製ポルシェ(Porsche)の助手席に乗っていた。
2人の遺体からはアルコール、マリフアナやコカイン、鎮静剤やメタンフェタミンといった薬物も検出されなかった。検視は昨年12月3日に行われたが、薬物検査の結果が確定したのは、1月3日だという。
「運転手は赤のポルシェカレラGT(Porsche Carrera GT)を時速100マイル(約161キロ)以上という危険なスピードで運転していた」と報告書には書かれている。ウォーカーさんの遺体は「黒のTシャツ、黒のジーンズ、グレーのボクサーブリーフを着用し、助手席にあお向けになっていた」といい、焼け焦げた体は熱で筋肉が収縮してボクサーのような状態になっていた。
報告書によれば、運転手は「何らかの理由で」車のコントロールを失い、スピンして縁石にぶつかった後、運転席側の車体が木と電柱に衝突した。「こうした衝突で車は180度回転し、そのまま東方向に進んだ。そして助手席側がまた違う木に衝突し、車は炎上。車は全壊し、真っ二つに割れかけた状態で、車体の大部分が焼け焦げていた」
ウォーカーさんの遺体は「目視では身元を確認できない状態だった。損傷がひどく、移植のための献体にまわすことも無理だった」という。
ローダスさんの遺体もまた複数の傷を負っており、頭蓋骨が割れ、脳があらわになっていたという。(c)AFP/Michael THURSTON