南スーダン、反乱軍がボルを奪還 エチオピアで停戦協議開始へ
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【1月2日 AFP】政府軍と反乱軍との戦闘が続く南スーダンの政府は1日、東部ジョングレイ(Jonglei)州の州都ボル(Bor)が反乱軍に制圧されたことを認めた。
首都ジュバ(Juba)北方200キロにあるボルは、双方がここ2週間で3度にわたり制圧・奪還を繰り返しており、31日には反乱軍側が再び奪還を発表。現在も戦闘が続いていると伝えられている。
一方、停戦協議に近い筋によると、政府軍と反乱軍の交渉団は1日夜までに、戦闘の停止を協議するためエチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)に到着した。
協議の仲介役を務めるエチオピアは、停戦を監視する仕組み作りに注力するとしている。エチオピアの外相によると、双方は非公式の協議を2日にも始めるが、公式協議の開始はまだ数日先になるという。
南スーダンでは12月15日、サルバ・キール(Salva Kiir)大統領が、7月に解任されたリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領によりクーデターが企てられたと発表し、戦闘が始まった。マシャール前副大統領はクーデター企図を否定しており、キール大統領による暴力的な反対派の粛清だと反発している。
一連の戦闘は国内各地に展開しており、反乱軍が北部にある油田地帯を制圧する事態となっている。国連(UN)によると、南スーダンでの戦闘により数千人が死亡した恐れがあり、戦闘を逃れ避難民となっている人々の数も20万人に迫る勢いで、その多くが国連の関連施設に保護を求めているという。(c)AFP