【1月1日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は31日、同国南部ボルゴグラード(Volgograd)で起きた連続自爆事件により34人の命が失われたことを受け、「テロリスト」を徹底的に撲滅すると表明した。

 ボルゴグラードでは、29日に主要駅で起きた自爆攻撃で18人が死亡、翌30日にもトロリーバスを自爆犯が襲い16人が死亡した。ロシア連邦捜査委員会は、それぞれ使用された爆発物の特徴から、両事件が同一のグループにより計画されたことが示唆されたと発表している。

 これらの事件は、2011年1月にモスクワ(Moscow)郊外のドモジェドボ国際空港(Domodedovo International Airport)で発生し、37人が死亡した自爆事件以降で最も多い死者を出した自爆攻撃となった。ドモジェドボ空港の事件では、北カフカス(Caucasus)地方のイスラム系反政府勢力が犯行声明を出している。

 ボルゴグラードでの連続自爆事件は、反政府勢力による脅威が防ぎ切れていない現状を露呈した。ロシアではプーチン大統領の指揮の下、2月7日に開幕するソチ五輪に向けた準備が進められているが、反政府勢力は五輪準備を妨害するために民間人を標的にすることを明言している。

 プーチン大統領は、大みそか恒例の国民向け演説で、自爆事件について初めて公に言及し、「われわれは、悲惨なテロ行為の犠牲者の前に頭を下げる。テロリストを完全に撲滅するまで、断固として戦い続ける」と宣言した。(c)AFP