コンゴ民主共和国で武装集団40人殺害、空港や軍本部を襲撃
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【12月30日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)の首都キンシャサ(Kinshasa)で30日、空港と軍司令部を襲撃した反乱集団の40人が、治安部隊などに殺害された。同国政府が発表した。
政府の発表によると、武装グループのうち16人がキンシャサにあるヌジリ(Ndjili)国際空港で、8人が国営コンゴラジオテレビ(RTNC)の局内で、さらに16人が軍参謀本部で殺害された。民間人や治安部隊側の死者は報告されていない。
各地で激しい銃撃戦となったキンシャサ市内では、住民がパニックに陥った。目撃者によれば、RTNCや国会議事堂周辺には警官隊と軍が動員され、騒然となった。AFP特派員は、共和国防衛隊の出動も目撃している。市内の交通は渋滞し、一部の地区では治安部隊が市民に対し、通行規制も行った。街には火薬の臭いが漂っているという。
警察によると、RTNCでは記者数人が、山刀や銃で武装した若者のグループに人質にとられ、放送が一時中断した。放送中断直前、画面に現れた若い司会者2人の後ろには、若い男1人が脅すように立っていた。司会者はおびえてみえたが、落ち着いていたという。
コンゴ民主共和国は鉱物資源の種類が豊富な広大な国で、暗殺された父親のローラン・カビラ(Laurent-Desire Kabila)前大統領の後を継いで、ジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)現大統領が2001年1月に就任する以前から、東部の州は混乱状態にある。
対して西部の首都キンシャサは、97年に前大統領が打倒した独裁者モブツ・セセ・セコ(Mobutu Sese Seko)を信奉する軍部隊が試みたとされる03年のクーデター未遂を除き、比較的平穏だった。04年6月にも共和国防衛隊の反乱分子がクーデター未遂を起こしているが、このときも直ちに鎮圧されている。(c)AFP/Habibou BANGRE