【12月30日 AFP】タイ北部のチェンマイ動物園(Chiang Mai Zoo)は29日、同園のジャイアントパンダが妊娠し、新年に出産予定だと発表した。無事に生まれれば、タイでは2頭目の赤ちゃんパンダ誕生となる。

 同動物園によると、妊娠したのは12歳の雌のリン・フイ(Lin Hui)で、共に中国から借り受けている雄のチュアン・チュアン(Chuang Chuang)との人工授精で妊娠に成功し、来年1月に赤ちゃんが生まれる予定だという。

 同園は、リン・フイの妊娠に職員たちは、とても興奮しておりリン・フイの体調を慎重に見守っているとの談話を発表した。

 ジャイアントパンダは性欲に乏しい動物として知られる。タイでは「パンダ・ポルノ」や低炭水化物ダイエットを用いて交配を試みたが、結局2009年に人工授精での繁殖に成功。同国初のパンダが誕生した。赤ちゃんパンダはリンピン(Linping)と名付けられ、飼育の様子を24時間生中継する「パンダチャンネル」まで創設されたほどの人気者となった。リンピンは今年9月、繁殖のために1年間の予定で中国に送られている。

 ジャイアントパンダは、世界でも絶滅が最も危惧される動物の一つだ。野生のジャイアントパンダは現在1600頭足らずで、主に中国・四川省(Sichuan)に生息している。このほかに300頭が世界各地で飼育されている。(c)AFP