【12月30日 AFP】フランスの法律や条約の違憲審査を行う憲法会議(Constitutional Council)は29日、年収100万ユーロ(約1億4400万円)を超える高額報酬に対して75%の税金を企業に課す提案を承認した。フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領が推進していた同提案は、経済困難に直面するフランスで、企業経営陣の給与を制限することを目的としている。

 憲法会議は今年初め、オランド大統領が看板公約に掲げていた、年収100万ユーロ以上の高所得者個人に対する75%課税の提案を退けている。これを受け、オランド大統領は3月、個人ではなく企業に課税する提案を提出していた。

 オランド大統領は、同提案の目的は「罰ではない」としながらも、失業者が増え、労働者が賃下げを認めるよう求められている中、この措置により、企業による経営陣の報酬引き下げが促進されることを期待していると付け加えた。

 同大統領は今年末までに失業の増加を食い止めると公約していた。

 フランスの2014年緊縮予算は、150億ユーロ(約2兆1000億円)の歳出削減と新税導入により、対国内総生産(GDP)比の財政赤字を現在の4.1%から3.6%に引き下げることを目指している。

 これまでに、総取引高2億5000万ユーロ(約360億円)超を計上する企業への付加税を倍増する措置がとられ、これにより年間25億ユーロ(約3615億円)の歳入増が予想されている。(c)AFP