【12月29日 AFP】(一部更新)ロシア南部ボルゴグラード(Volgograd)の駅で29日午後、女が自爆し、少なくとも18人が死亡、40人以上が負傷した。国営ロシア通信(RIA)が地元当局の情報として報じた。

 しかし、国営テレビは連邦保健省の情報として負傷者は50人以上と伝えており、死傷者は増える恐れもある。

 地元当局者によると、女は駅の入り口に設置された金属探知機の近くで自爆した。当時駅には多数の利用客がいたという。国営テレビは、ガラス窓が吹き飛ばされ、がれきが散乱したれんが造りの駅舎の正面入り口の前に、多数の救急車が集まった様子を捉えた映像を放送した。

 国家反テロ委員会(National Anti-Terror Committee)は、爆発から間もなく「これまでの情報では女の自爆犯の犯行とみられる」と発表した。ロシア捜査委員会(Investigative Committee)は「テロ」とみて捜査を開始した。

 旧ソ連時代にスターリングラード(Stalingrad)と呼ばれていたボルゴグラードでは10月21日にも多数の学生が乗っていたバスで爆発があり、6人が死亡している。この時は北カフカス(North Caucasus)地方で連邦軍と戦っているイスラム勢力と関係がある女の犯行だった。

 来年2月7~23日に冬季五輪が行われるソチ(Sochi)はボルゴグラードの南西690キロに位置し、治安状態の悪いダゲスタン(Dagestan)共和国やチェチェン(Chechnya)共和国などの北カフカス地方に近いことから、大会期間中の安全に懸念が持たれている。(c)AFP