【12月26日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、87)は25日、英連邦の国々に向けテレビ放映された毎年恒例のクリスマスメッセージの中で、人々に対し2014年には「静かに内省する時」を設けるよう呼び掛けた。

「私たち全員は行動と内省のバランスを取らなければなりません。熟考、祈り、あるいは日記をつけることでもいいでしょう。多くの人が、静かに自分自身を振り返る習慣が驚くほど有益なことに気付いています」

 メッセージの中で女王は、自身の60年の在位期間を振り返って「奉仕と義務は過ぎ去った歳月の指針だっただけでなく、幾つもの世代にわたって耐える価値を持っています」と語るとともに未来にも目を向け、今年誕生したひ孫のジョージ王子(Prince George)もまた生涯にわたり人々に奉仕するだろうと述べた。

「この(即位60年の)節目は、即位後に起きた大きな変化を思い起こさせてくれました。その多くは、良い方向への変化です。また、家族や友情、そして隣人への優しさなど、変わらないものも思い起こさせました」

 父のジョージ6世(King George VI)の写真と、王位継承権第1~3位のチャールズ皇太子(Prince Charles)、ウィリアム王子(Prince William)、ジョージ王子が一緒に写った写真の隣に座ったエリザベス女王は、クリスマスの時期に人々は亡くなった人たちに思いをはせる一方で、新たな命の誕生が新たな「幸せと希望」に満ちた未来へと目を向けさせてくれると語った。

エリザベス女王は「皆さんには来年、静かに内省する時を設けていただけたらと願います。その結果は、時に驚くべきものになるでしょう」などと述べてメッセージを終えた。(c)AFP