米国で続く「クリスマス戦争」、宗教をめぐる価値観の衝突
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【12月25日 AFP】サンタは既にそりに乗って世界中の子どもたちにプレゼントを配っているかもしれないが、米国の一部の議員や保守団体はそれでもなお、クリスマスを妨害する試みとみなす動きへの警告をやめようとはしない。
連邦議会の一部議員や宗教団体は、政教分離の尊重を求める動きを、クリスマスの意義に対する攻撃だとして常々苦言を呈しており、一連の論争は「クリスマス戦争」とも呼ばれている。
米テキサス(Texas)州では今月、学校の子どもたちが退役軍人たちに「メリークリスマス」と書かれたカードを渡そうとしたところ、特定の宗教の言葉を禁じた規則に反するとして復員軍人援護局(Veterans Affairs)に拒否されるという出来事があった。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の公式なカードにはクリスマスへの言及はなく、代わりに「祝日の喜び」と書かれている。
共和党のダグ・ランボーン(Doug Lamborn)下院議員ら37議員は、このような動きをクリスマスに対する攻撃とみなし、「クリスマスのシンボルと伝統は、(クリスマスを)祝う人々が使うために保護されるべきである」とする決議案を提出した。
ランボーン議員はクリスマスイブの24日、米FOXニュース(Fox News)に対し、「声高に意見を主張する少数派が、クリスマスを祝いたい残りの人々に対して腹を立てている」と述べ、「こういった禁止措置に甘んじてはいけない」と世間に呼び掛けた。