【12月24日 AFP】商品ブランドとしてのサンタクロースには一つの大きな欠点がある──毎年、年末の数週間にしかその価値が上がらないことだ。そこで「サンタクロース」の商標をフィンランドで保有している「サンタクロース・ライセンシング(Santa Claus Licensing)」では、サンタクロースを1年365日、世界中で売れるようにとビジネスに乗り出した。手始めは中国だ。

 同社のペトリ・ポーニオ社長は「サンタクロースは健康や連帯、見返りを求めずに人に与えるといった価値観の象徴」と語る。同社とフィンランドの観光当局ではサンタクロースによって、コンピューターゲームや国際イベント、テーマパークやキャラクター商品などを含む数百万規模の市場を生み出せると考えている。

 フィンランド最北のラッピ(Lappi)県の大西洋岸にある県都ロバニエミ(Rovaniemi)には、毎年クリスマスシーズンになると「本物のサンタクロース」を求めて何万人もの観光客が訪れる。しかし、ポーニオ氏は「サンタクロースは最もよく知られたフィンランド・ブランドだ。けれど、フィンランド人としてのイメージを十分押し出せてこなかった。クリスマスシーズンが短いからだろう」と指摘した。