【12月24日 AFP】ギリシャ当局は23日、経済的苦境下にある住民の間で低価格の暖房として薪ストーブの利用が広まり、都市部でスモッグが急速に増加していることを受け、低所得者向けに特定の日のみ電力を無償供給する対策を発表した。

 対策では、スモッグが安全基準を上回った日に限り、低所得世帯に電力を無償で供給する。同案は11月に発表されていたが、同日、保健省が同案の最終計画が確定したことを発表した。

 前週末も首都アテネ(Athens)やその他の主要都市部では、薪の燃やしすぎによりスモッグが発生していた。アテネ北部では大気中の粒子状物質が通常の2倍に増加し、当局の設定した「警戒」のしきい値に迫った。

 ギリシャでは、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による救済策の条件として増税が行われた結果、この2年間で燃料価格が高騰。住民の間では薪ストーブの利用が広まった。2011年には電力料金に資産税が付加され、2012年にも暖房費が値上がりした。(c)AFP